




多摩ニュータウン。
その造成は、永山団地と諏訪団地から始まった。
多摩丘陵に広がる、団地の海。
そこは優しく穏やかな、緑とグレーの海。

【住所】多摩市諏訪2丁目ほか
【交通】京王/小田急永山駅より徒歩約20分
【戸数】518戸(URグリーンメゾン諏訪)
新宿から小田急もしくは京王に乗って約30分。グレーのビル街から緑が多くなり、風景が丸くなる。
「諏訪団地」
駅を出て南側、グリナード永山とベルブ永山を左に曲がり、
長い階段を登ると、ニョキニョキと伸びる高層ポイントハウスが姿を現す。尾根幹線までの広大な土地に、諏訪団地は存在する。
(※一部掲載の都営住宅は解体前のものです。)

About
団地概要

Danchi
団地めぐり
丘と団地の交わり。
多摩ニュータウンの中で永山団地とともに造成された諏訪団地。
団地は南北で分かれており、北部はUR都市機構管理の高層ポイント棟と低層棟メインの住棟(一部は東京建物のブリリア多摩ニュータウンへ建替)、中央部に諏訪名店街、南武には都営住宅が広がる。
近代的なブリリア建替住棟とその他の旧公団・都営とのコントラストが大変不可思議な団地となっている。

ニョキニョキ生える高層ポイント棟。

フルーツジュースのような低層棟。

大谷田のようなスキップフロア棟。

ブリリアとともに。
ミックスジュース・ファンタジー。
天空のような高台に整然と立ち並ぶ団地たち。近年再開発により「ブリリア多摩ニュータウン」が台頭し、少し肩身の狭そうなミックスジュース色をした低層棟。
UR側の諏訪団地の特徴は、なんといってもこの独特な配色の低層棟と、今なお残る高層ポイント棟であろう。
団地は東部まで続き、1棟スキップフロア構造の高層棟も存在する。
また南東部には旧公団分譲のテラスハウス住棟も存在、分譲開始時より高い人気を誇っていたそう。

UR-Danchi
UR側

2丁目地区の街並み。

小公園の可愛い遊具。

2丁目地区。低層棟と高層棟。

ゲタバキ廊下側アクセス棟も存在。(現在は解体済)
”格子のように。”
都営諏訪団地は、4丁目から5丁目にかけて存在。
高層棟がならぶ4丁目と、低層棟メインの5丁目である。そのうち5丁目近辺は建替えが決まっている。無表情な口を開き、鉄格子に収まったような都営団地は、着実にその姿を減らしている。

Toei-Danchi
都営側













Archive
アーカイブス

摩天楼のその後。
UR(旧公団)部分のブリリアに続き、都営団地側でも建替えが決定した諏訪団地。団地はそれぞれ住みよく、美しくなってゆく。
都心回帰の流れの中で時代錯誤となったニュータウン構想は、その後「理想的な街を作る」という方向性へシフトしていった。ブリリア建設の際は公団的なゆとりある配棟が実現し、現代的なマンションのような見た目ながらも団地にありがちな「名もなき公園」がいくつもある。
元団地の民間運営や建替は今後も加速してゆくだろう。諏訪団地は、そんな過渡期のあり方を示すモデルケースとなり得るだろう。